【SANADA 引き出しを開けなかったケニー・オメガ戦|G1クライマックス28】
対飯伏幸太戦で、師匠である武藤敬司のムーヴを出してきたSANADA
(出典:新日本プロレスワールド)
だが、ケニー・オメガ戦では、オカダ・カズチカ戦から引き継がれている『掟破り』系、リバース・フランケンシュタイナーこそ見せたものの、基本的にありのままのSANADAで臨んだと言えよう。
確かに、昨年のG1より試合時間も長く、「おっ」と思える場面もあった。
以前より、感情が表情に出たり、勝ちに対する執着が見られる場面も増えた。
たが、試合後のケニーのマイクパフォーマンスを見る限り、ケニーからみるSANADAは「まだまだ」という感触なのだろう。ケニーが納得していなかったように見えた。
なぜ、SANADAは勝てなかったのか・・・
なぜ、師匠・武藤敬司は強かったのか...
武藤の強さは
『一点集中』・『独特の間』にある。
武藤は膝が悪化してから飛べなくなったが、それが逆手にとって、
ドラゴンスクリュー・低空ドロップキック・足4の字固めといった下半身を
徹底的に攻める技を使うことで、相手にとって嫌なプロレスを展開した。
要は、『武藤の攻めは理にかなっていた』のだ。
そして、よく言われる『武藤の間』
「ああいうのを強いって言うんだね。」
まさにこの一言が武藤敬司を評している。
それに引き換え、SANADAの攻めはあっちこっちだ(笑)
そのあたりのプロレス脳が少し足りないのかも知れない。。
要は試合展開に一貫性がないのだ。
そして、SANADAは自分のリズムを取り戻すムーヴがリーブ・フロッグ2連発
ぐらいしかない。
武藤のように、あえて場外に逃げ、己のペースに引き込むような仕掛けがない。
タイチじゃないが、もっとこずるくやっても良いはずだ。
ムーンサルトを『ラウンディング・ボディープレス』とうたっているのはSANADA
だけだ。
もっと、引き出しを開けていい。
ケニー戦でネック・スクリューを出していたら分からなかったぞ。
内藤哲也戦、期待しているぜ!
そして勝て!!